2022年11月2日水曜日

『第1回 ふくだのりゆきの実践パース講座』開催のお知らせ





こちらの講座は終了致しました。


お待たせしました。

「あにれく講座」の復帰第二弾は、お久しぶりの「パース講座」です。


「パースって何となく知ってるけど、それをどう絵に落とし込んでいいか分からない」

「パースに基づいて描いてはみたものの、出来上がった絵を見てもしっくり来ない」

「そもそもパースって絵を描くのに必要なの?」


そんな貴方にピッタリの講座です。

パースは「知識」ですが「技術」が伴って初めて成立します。

アニメの現場では必須のパースについて、改めて基本から学び直してみませんか。


講師は、前回の「アニメ新人オリエンテーション」に続いて、ふくだのりゆき氏。


「背景原図のパースに乗っていないキャラクター」や「パースの知識はありそうだけど絵に反映されていないレイアウト」などを日々現場で目の当たりにして、アニメーターを目指す学生さんや業界入りたての新人さんに、是非ともパースを身につけてほしいとのこと。


今回の講座では、ガシガシ絵を描いて自分の弱点を洗い出してもらいます。


「実践講座」ですので筆記道具(鉛筆、消しゴム、定規)は必ず持参してください。


講座後には交流会も予定しています。


新人アニメーターや業界を目指す学生さん向けの内容ですが、アニメーションの制作に興味のある一般の方の参加も歓迎します。


受講希望者は、応募フォームからお申し込みください。

申込期限は11/5 22:00までです。

定員に達した場合はキャンセル待ちとなる場合があります。

また、下記の「コロナ対策についての取り組みとお願い」を必ずお読みください。



⬇️応募フォームはこちら⬇️

http://tram-net.sakura.ne.jp/anilec/202211/entry.php




概要:


『第1回 ふくだのりゆきの実践パース講座』


○日時/令和4年11月6日(日) 16時45分~20時00分終了予定

(受付開始は16:15、本講座終了後参加自由の交流会有り)


○場所/阿佐ヶ谷地域区民センター 第4・5集会室

166-0001 東京都杉並区阿佐谷北1丁目1番1号

(下記の地図をご参照ください)


○受講料/1,000円


〇持ってくるもの/筆記用具(鉛筆、消しゴム、定規)















講師 ふくだのりゆき氏 


【経歴】

1985年 埼玉県草加東高等学校 卒業

1987年 千代田工科芸術専門学校 アニメーション科 卒業

同年  スタジオZ5 入社

1991年 独立してフリーとなる

    アニメーションスタジオ あさどや 所属

2012年 スタジオ あなろぐ 設立


【参加作品】

2000年 『陽だまりの樹』(TV) マッドハウス 作画監督

2000年 『はじめの一歩』(TV) マッドハウス 作画監督

2002年 『ドラゴンドライブ』(TV) マッドハウス/マトリックス 総作画監督

2002年 『花田少年史』(TV) マッドハウス 作画監督

2003年 『はじめの一歩 間柴vs木村 死刑執行』(OVA) 総作画監督

2004年 『天上天下』(TV) マッドハウス 総作画監督

2006年 『夢使い』(TV) マッドハウス 総作画監督

2007年 『爆丸 バトルブローラーズ』(TV) トムス/グループタック 総作画監督

2009年 『聖闘士星矢 The Lost Canvas 冥王神話』(OVA) 作画監督

2010年 「名探偵コナン 怪盗キッドスペシャル』(TV) 作画監督

2013年 『ルパン三世vs名探偵コナン The Movie』(劇場版) 作画監督

2016年 『D.Gray-man HALLOW』(TV) 作画監督


!必ずお読みください!

コロナ感染対策についての取り組みとお願い


・当日、体調がすぐれない場合は参加をご遠慮ください。

・マスクの着用を必ずお願いします。

・ご入場の際に、体温の計測と手指のアルコール消毒を実施しますので、ご協力をお願いします。

・講座終了後、4日以内にコロナを発症された場合はanilec.info@gmail.comへ連絡をおねがいします。

・当イベントにてコロナ感染が発生し、受講者が何らかの損害を被っても受講者の感染に対する責任を主催者が負うことはできません。同様に、主催者は感染者に対し、感染したことに対するいかなる責任の追及も行いません。



【再掲載】 神志那弘志の実践パース講座~初級編~ (WebVer.)

 2015621日に開催された『第2 神志那弘志の実践パース講座』の際、事前に受講者に予習を促す意味で掲載した『神志那弘志の実践パース講座 ~初級編~』を再掲載いたします。


これからアニメーターを目指したい、本格的に絵を描く練習をしたい、という方は是非一読してみてください。




パースは「知識」です。

知っていればどんな物でも正確に描けるようになりますし、知らないといつまで経っても漠然とした絵しか描けません。


英語で「perspective(パースペクティブ)」と言われるパースは「線遠近法」「透視図法」とも言い、遠近感を表現する絵の技法のひとつです。




周りの黒枠はフレームだと思ってください。


1の、中央に引かれた横線は「アイ・レベル=E.LEye Level)」です。

これはカメラの高さを示すものであり、地面に垂直にカメラが立っていた場合の水平線(地平線)のラインでもあります。


中央の点「消失点=V.PVanishing Point)」から斜め下に伸びている2本の線を道だと思って見てください。

道が消失点(V.P)に向かって収束しています。


このように、遠くにいくほど対象物を小さく(狭く)描くことで、遠近感を表現するのが「パース」です。





図2は二つの直方体が置かれている状態です。


パースは厳密に言えば、全て「三点透視」で描かれるべきですが、カメラの画角や対象物のサイズ、対象物との距離などにより「二点透視」で描く場合も多いです。

特に、アニメーションの現場では「二点透視」で描かれる場合が多いと思います。


左の直方体Aは「二点透視」で描かれています。

直方体Aの左側の面はV.P1へ、右側の面はV.P2に向かって収束していきます。

右の直方体Bは「一点透視」で描かれています。

右側の面がカメラに正対しており、その消失点がカメラの真横に位置することになるため、上下の線を平行に描いてもおかしくない、という解釈です。

左の面はカメラの向きと平行に伸びていくため、「フレーム中央の消失点(V.P)=カメラの消失点」に向かって収束いくことになります。


ただし、「一点透視の絵」は対象がカメラと正対しているという、特殊なケースだと思ってください。

基本はあくまでも「二点透視」または「三点透視」です。


また、カメラの高さであるE.Lはその画を構成する高さの基準となります。

直方体ABが地面に置かれていた場合、E.L部分が同じ高さですので、直方体Aに比べてBはかなり大きいことが見た目で分かります。




図3が「三点透視」です。


左右の面がそれぞれ水平に、E.L上のV.P1V.P2へ収束していますが、さらに上方のV.P3に向かっても収束しています。


高層ビルなどを見上げた時の事を想像してみてください。

実際には、上方の小さなフレームのような画になるケースが多いです。

広角のレンズで捉えるとこのような画もあり得ます。

ただ、三つの消失点(V.P)が全てフレームに収まることは、そうそうないと思いますが。




「三点透視」の絵を見て分かるように、必ずしも消失点(V.P)がE.L上にあるとは限りません。


4のように、E.L上に消失点(V.P)を持たない立体もあり得ます。


「消失点はアイ・レベル(水平線)上に存在する」というのは、初心者が陥りやすい思い込みです。

画面内に存在する物それぞれに、無数の消失点(V.P)があるということです。




『実践パース講座 ~初級編~』は以上です。




11月6日に開催される『ふくだのりゆきの実践パース講座』では、アニメーションの制作現場でも役に立つ、さらに踏み込んだ内容で講義が行われる予定です。