2022年1月21日金曜日

『絵コンテを切る!!』第16回

 ども、博多です。


絵コンテをカキカキしながら心掛けておきたいこと、の話です。


まずは「絵を描き込みすぎない」。

描き込み過ぎて、ごちゃごちゃした絵コンテは誤解を招きます。


現場で見たことがある人は分かると思いますが、上手い人の絵コンテほどシンプルです。

余計な描き込みが一切ないのでスッキリしてます。


逆に言うと、描いてあることがそのカットに必要なものの全てなので、演出も原画もそこに集中して画面構成を考えればいい。

つまり、現場での無駄なリテイクが減ります。

演出と原画が読んだ時に、解釈の齟齬が起きないようなシンプルなコンテが理想です。


絵コンテを描く時にまずは、そのカットに必要な要素が何かを意識しましょう。

キャラの表情なのか、ポーズなのか、キャラ同士の位置関係なのか、背景に見える情報なのか……etcetc


「このカットのポイントはこれだ!」と決まったら、それが分かるような絵を描くように心がけましょう。


例えば、





とはいえ、

不安になってついつい描き込み過ぎちゃうこともあります。

「こんなスッカスカな絵で大丈夫か?」と。


偉そうに書いてきた私ですが、まさに、常にそんな感じです。

「もっとシンプルに、分かりやすく」と心掛けていても、終わって見返してみるとゴチャゴチャしちゃってます。

このクセは直したいんですよね、ホントに。


とにかく、

「必要なもの以外は描かない!」くらいの決意で絵を描いていきましょう。


続きます。


では、また。



博多

2022年1月10日月曜日

『絵コンテを切る!!』第15回

ども、博多です。


お待たせしました。

お待たせしすぎたかもしれません。


いよいよ、コンテ用紙にカキカキしていきましょう。


とはいえ、

ここから先は「ご自由にどうぞ」としか言えません。


私の、この『絵コンテを切る!!』では「絵コンテの中身」の描き方は教えません。

他人に教えられるほど立派な(=面白い)コンテを切っているかと問われると、返答に困るからです。


私はたまたま十数年、絵コンテを生業として続けられているに過ぎません。

締め切りを守り、監督に迷惑をかけないレベルのコンテが辛うじて切れる程度のテクニックを持っているだけです。


私からは月並みな、教科書通りの絵コンテの描き方の作法ぐらいしか教えられないのです。


シナリオに基づいて切って行くアニメの絵コンテは「ロジック9割、センス1割」と思ってます。

シナリオの忠実な映像化に努め、その上で少しだけ自分のやりたいことを乗っける。

そんな意識でコンテを切っています。


じゃ、この講座はここで終わるのか。


終わってもいいんですが、もう少しだけ……


コンテを切るときの心得として、

・絵を描き込みすぎない

必要な情報を書き漏らさない

何のためのカットなのか、何を表現したいカットなのか


……続けます。


では、また。




博多