2019年11月19日火曜日

『宇田明彦の作画入門講座(原画の作法編)』2019年12月15日に開催決定!

現場で働くアニメーターの皆様、おつかれさまです!
今回のあにれく講座は【原画】を担当するあなたに、是非受講していただきたい!

「レイアウトを上げたけど、なかなか帰ってこない」
「タップの位置や紙のサイズ、タイムシートの記載が頻繁に修正される」
「演出の修正指示がやたら乗ってくる」
「演出と相性が悪いのかな?」

なんて思ったことありませんか?
もしかしたらそれは、あなたの【原画の作法】が間違っているからかもしれません。

実は、原画の書き方、素材のまとめ方次第で演出や作画監督のチェックが早まったり遅れたりするんです。
それは「素材が見やすいか、見やすくないか」。つまり【チェックするのが面倒臭そうな原画】は後回しにされる場合が往々にしてあるからなのです。

今回はそんな【先にチェックする気になる原画の作法】を演出、作画監督の観点からわかりやすく解説します。現場では当たり前すぎて、先輩や同僚に尋ねるのもはばかれる……でも、確かに存在する暗黙のルール。よくわかっていないものやあまり使う機会が無いもの、現場に入ならければ出会わないものなどを製造業的な観点からまとめてみました。


講師はあにれくの講座では初めてとなる、宇田明彦氏。現役で原画、作画監督、コンテ、演出を務める宇田氏に、実際に現場で体得してきた【暗黙知】を伝授していただきます。演出や作画監督がどういう【素材】を求めているのかをしっかり勉強して、大いに仕事に役立てましょう!

もちろん、原画だけではなく動画にも反映出来る部分も多いので、現役でなくともこれから業界を目指す方、動画の方、動画だけどこれから原画に上がる予定の方、実際に素材を動かす制作進行の方なども大歓迎!是非とも奮ってご参加ください!

こちらの講座は終了致しました。

概要:『宇田明彦の作画入門講座(原画の作法編)』

○日時/2019年 12月15日(日) 12時受付開始
12時30分 から講座スタート 15時30分 頃終了予定
(講座終了後に16:30まで交流会があります


○場所/東京工芸大学中野キャンパス 2号館2階2201教室(中講義室)
〒164ー8678 東京都中野区本町2-9-5
地下鉄/東京メトロ丸ノ内線・都営地下鉄大江戸線―中野坂上駅下車 徒歩約7分
1番出口より山手通りを初台・大橋方向に進み、成願寺を右折
(バイク、自動車、自転車等、停める場所は確保しておりませんの
 お手数ですが公共交通機関をご利用くださいませ)
中野キャンパス||東京工芸大学


○受講料/一般:¥2,000





2019年8月24日土曜日

「第6回神志那弘志の実践パース講座」アフターレポート

2019年7月28日(日)、「第6回神志那弘志の実践パース講座」が行われました。 令和初の「パース講座」ということで、今回は初心に帰って「初級編」です。それでも80名近い受講者が集まり、改めて「パース講座」の需要の高さが窺えました。 定時になり「あにれく」代表の奥田誠治氏の挨拶に続いて、神志那弘志氏が登壇し開講です。




まずはこの講座の意義について。「図法を教えるつもりはない。3時間で教えられるものではない」と語る神志那氏は、 この講座で教えるのは「仕事で使えること」と「その際に押さえるべき要点」であると言います。

コンテを見てレイアウトを描く時に重要なのは、カメラの高さとその置き場所です。 まずはそれを見極めることから学んでいきます。配布された今回のテキストには、似たような構図の絵コンテが2コマ描かれていました。画面中央にバストサイズのキャラクターがいるのは同じなのですが、カメラが広角のもの(会話している雰囲気)と望遠のもの(待ち合わせしてるポーズ)です。 それぞれ同じような画に見えますが、レイアウトとしては別物になります。神志那氏曰く「レイアウトでキャラの配置はできるけど、背景が漠然としてしてる人が多い」。そのコンテが何を表してほしいのかを汲み取ってレイアウトで表現することが大事、とのこと。二つのレイアウトの違いを、まずは見取り図で考えてみます。



中央には同じサイズのキャラを描くのですが、カメラとの距離によって背景の入り込んでくる情報量が変わってきます。 極端な望遠であれば、例えば手前の人と奥の人が同じサイズになったりしますし、背景の情報量もぐっと少なくなります。



 広角と望遠のカメラの違いを説明したところで、実践編です。今度はテキストのコンテからカメラの角度を変えてレイアウトを描いてみることに。 テキストのコンテだと壁が正面でしたが、今度は斜めになり、壁の切れ目が画面に入ってきます。神志那氏は、斜めになった壁を描く時の手がかりとして、 キャラクターを定規として使うことを提案します。 まずは画面奥に手前のキャラを小さくして置いてみて、アイレベルを求めます。アイレベルはカメラの高さです。アイレベル上にあるものはつねに同じ高さになりますので、奥と手前のキャラで同じ高さの部分を見つけます。見つかったアイレベルを基に、背景を描いていきます。



ここでポイント。仕事としてレイアウトを描く場合、背景(原図)はザックリでいいとのこと。 きっちりパースをとって原図を描くようなカット(マスターショットなど)は全体の1割くらいだと言います。 重要なのは、アイレベルと光源。それ以外のディテールは美術さんに任せることで、数をこなせるようになるそうです。 特に強調していたのは「パースにとらわれすぎないように」。

よくある例として、BGが空のみのアオリ構図、フォローのカットのレイアウトを取り出してみせました。空に引かれたパース線を指して、「何のパースを引いてるの? 」。対象物のない空に引かれたパース線は何の基準にもなりません。仕事である以上、無駄な作業は極力避けるべき。意味のないパース線を引くことも無駄な作業ということです。



話は「そもそも消失点とは何か」ということになっていきます。本来画面上にある、ひとつひとつのものに固有の消失点があるはずです。 なのに、全てのものをひとつの消失点に収束するように描いてしまうので変な絵になってしまう。いろんな角度でものが置かれている画面は、リアルで見栄えがします。「柔軟なレイアウトを描けるように」とのことでした。

広角と望遠の違いがわかったところで、今度は三点透視について。 まず、三点透視で何を描くのか。ビルなのか、テーブルの上の箱なのか、サイズ感を考えて描くことが大事です。 俯瞰の三点透視の場合、下方の消失点は自分(カメラ)の足元=真下になります。 直線で引いていくと、本来直角なはずなのに鋭角すぎる絵になってしまう。 なぜなら、人間の目の画角を越えたところを描いているからです。



ここで実践編、その2。 魚眼レンズで見たエレベーターの中の画が、テキストで配られています。監視カメラの映像などでよく見る画です。 そのテキストにパース線を引いてみるというもの。 当然直線では引けません。パースが丸みを帯びて歪んでいく感覚を実際に書いて理解していきます。

と、さらに実践その3。「並んだ机を描く」という課題ですが、基準となる正面向きの机が画面右端に描いてあるので、左に机を二つ追加していくと画角を越えてしまいます。机が歪んでいく(直線で描けない)ことを考えて描いてみようというものです。 この課題には受講者もかなり苦戦しているようで、休憩を挟みつつ、時間を長めにとって描いてもらっていました。


そのまま終了時間が迫り、質問タイムへ。 改めて、アイレベルの出し方やカメラの置き位置の求め方などの補足説明を行いながら、神志那氏は「いろんなやり方があります。今回紹介したのは、あくまでも自分が実践しているスピードアップのやり方です」と付け加えます。さらに「パースにこだわり過ぎて『絵を描く』ことを忘れないでほしい」「極論ですが、絵として成立していればパースがしっかりしていなくてもいい」とも。「面白くウソを見せるのもアニメーターの腕前です」とまとめたところで講座は終了。

その後、多くの受講者が参加した親睦会は、終始和やかな雰囲気でした。
あにれくスタッフの紹介もあり、スタッフに声を掛け話し込む受講者も多く見られました。








今回受講していただいた皆様には、スタッフ一同より改めて御礼を申し上げます。
ありがとうございます。

2019年7月26日金曜日

第6回 神志那弘志の実践パース講座≪初級編≫ 終了致しました。

この講座は終了致しました。

日々リテイクと戦う新人アニメーター、これからアニメ業界を目指している学生、プロの技術を学んでみたいという方々に朗報です!!
元号改め「令和元年」ということで、今回のパース講座は「初級編」に立ち返ります!!
私たちアニメクリエイターは何故、執拗に【パース】に拘るのか?【パース】の必要性ってどういうことだろう?

2019年7月20日土曜日

京都アニメーション放火・火災事件に関して

2019年7月18日に京都アニメーションで起きた放火事件で、多くの人が傷つけられ、人命が奪われたことに、憤りと哀しみを抱いています。
亡くなられた方へお悔やみを、負傷された方やご家族、関係者の方へお見舞いを申し上げます。

“あにれく”一同

2019年1月9日水曜日

「第5回神志那弘志の実践パース講座」アフターレポート

2018年12月9日(日)、「第5回神志那弘志の実践パース講座」が行われました。当初9月に予定されていましたが、台風の接近により延期されての開催です。急遽の開催ということでネット上での告知だけでしたが、50名ほどの受講者が集まりました。