2023年1月10日火曜日

勉強会「アニメ演出の現状と課題」開催のお知らせ

演出担当のアニメ関係者のみなさま、お仕事おつかれさまです!


ところで日々の業務で悩みやお困り事はありませんか?

アニメの演出の仕事って、一言では説明できないほど多岐に渡りますよね。

現場によりますが、設定、美術、作画、編集、音響、などなど…。


「こういう時、他の演出さんはどう判断しているんだろう」

「全体の問題だから、自分一人では解決できないな」

「もっと効率よくカットを管理できないかな」


そんな風に思うこと、ありませんか?


そんな貴方に朗報です!

AniLecでは今回、実験的な取り組みとして、なかなか話し合う機会のないアニメの演出業務を取り上げます。

もちろん構図や演技など、本来の意味での演出についてはみなさま独自のお考えがあると思いますが、業務をこなす上でのテクニカルなやり方については問題点を共有できるかと思います。

この勉強会の目的は、今現在様々な現場で演出に携わる方々の声を互いに聞いて、業務の内容や環境の改善のヒントを持ち帰ってもらうことです。


具体的な勉強会の内容としましては、まず演出業務全般の流れにつきまして演出家のヤマトナオミチ氏に講義していただきます。

認識を共有した上でご参加のみなさまにもご自身の感じる問題点を挙げていただき、ディスカッションで解決への方策を探っていきます。


また、下記に想定される実作業での問題点の一覧表を添付しましたので、ご覧いただいて「言いたいことがあるぞ!」と思われた方はぜひご参加ください。



↑画像をクリック


基本的に演出業務に携わる方々向けの会ではありますが、演出志望の方もご興味があればぜひお越しください。

また、交流もAniLecの目的でありますので、演出仲間を増やしたい!という方も大歓迎です。終了後には交流会も予定しております。


参加ご希望の方は、応募フォームからお申込み下さい。


申込期限は2/11 22:00迄です。

定員に達した場合はキャンセル待ちとなる場合があります。


また、下記の「コロナ対策についての取り組みとお願い」を必ずお読みください。



⬇️応募フォームはこちら⬇️

http://tram-net.sakura.ne.jp/anilec/202302/entry.php



概要:


勉強会「アニメ演出の現状と課題」


〇日時/令和5年2月12日(日) 16:30~20:00終了予定

(受付開始は16:15、勉強会終了後は参加自由の交流会あり)


〇場所/阿佐ヶ谷地域区民センター 第5集会室

166-0001 東京都杉並区阿佐谷北1丁目1番1号

(下記の地図をご参照ください)


○参加費/1,000円






講師 ヤマトナオミチ氏


【参加作品】

マクロスΔ絶対live‼︎‼︎‼︎ 副監督、コンテ、演出
宇宙戦艦ヤマト2205  演出 
劇場版他が為のアルケミスト パート演出
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 演出
マクロスΔ激情のワルキューレ 演出
マクロスΔ コンテ 演出
まじっく快斗1412  助監督 演出 コンテ
新世界より 助監督 演出
閃光のナイトレイ 助監督 演出
グイン・サーガ  助監督 演出



!必ずお読みください!


コロナ感染対策についての取り組みとお願い


・当日、体調がすぐれない場合は参加をご遠慮ください。

・マスクの着用を必ずお願いします。

・ご入場の際に、体温の計測と手指のアルコール消毒を実施しますので、ご協力をお願いします。

・講座終了後、4日以内にコロナを発症された場合はanilec.info@gmail.comへ連絡をおねがいします。

・当イベントにてコロナ感染が発生し、受講者が何らかの損害を被っても受講者の感染に対する責任を主催者が負うことはできません。同様に、主催者は感染者に対し、感染したことに対するいかなる責任の追及も行いません。




2022年12月1日木曜日

「第1回 ふくだのりゆきの実践パース講座」アフターレポート

2022116日、阿佐ヶ谷地域区民センターにて「第1 ふくだのりゆきの実践パース講座」が開催されました。

気持ち良い秋晴れと好天に恵まれ、受講者も定員の9割近く集まり、大きなトラブルもなく定刻通り開講しました。


登壇した、講師のふくだのりゆき氏はまずパースの基本から説明。
「アイレベルや消失点の違い」といった基礎知識の確認を行います。


その後は、パースに基づいたキャラクターのパーツの描き方や空間の表し方など、アニメーションの制作現場で使う技法の解説をしていきます。



同じようなシルエットでも補助線の入れ方でパーツの向きや前後関係が変わる、パースを利用した「描き方のコツ」など、第一線で活躍するふくだ氏だからこその説得力のある技法の数々に受講者は興味深く頷いていました。


その後も、コンテからレイアウトを起こす際のアイレベルや消失点の読み取り方、高低差のある構図の描き方、アオリやフカン時の補助線の必要性、人物のサイズに合わせた建物の描き方など、専門的な解説が続きます。


ふくだ氏は、その都度すばやく絵を描いて見せながら解説していくのですが、それはパースを理解する上で重要な「どこから」「どういう考え方で」絵を描いていくのかを分かりやすくデモンストレーションしているようでした。



質疑応答では、受講者のほとんどがアニメーターであったため、現場で作業しているからこその質問が相継ぎました。

ふくだ氏は「パースは共通言語、自分が描きたいことを相手に伝えるための手段」「なぜ、このような絵を描いたのかを説明できる」と説きます。
そして、アニメ制作の現場においてコミュニケーションが重要であり、このパース講座や交流会を通して、そのコミュニケーションづくりのきっかけにしてもらいたい」と締めくくりました。



ふくだ氏の言葉通り、公演後の交流会ではあにれくメンバーへの質問や受講者同士の会話が盛り上がり、会場撤収のギリギリまでほとんどの受講者が残っていました。


おかげさまで大盛況のうちに閉講した「ふくだのりゆきの実践パース講座」。

受講してくださった皆さま、本当にありがとうございます。

2022年11月2日水曜日

『第1回 ふくだのりゆきの実践パース講座』開催のお知らせ





こちらの講座は終了致しました。


お待たせしました。

「あにれく講座」の復帰第二弾は、お久しぶりの「パース講座」です。


「パースって何となく知ってるけど、それをどう絵に落とし込んでいいか分からない」

「パースに基づいて描いてはみたものの、出来上がった絵を見てもしっくり来ない」

「そもそもパースって絵を描くのに必要なの?」


そんな貴方にピッタリの講座です。

パースは「知識」ですが「技術」が伴って初めて成立します。

アニメの現場では必須のパースについて、改めて基本から学び直してみませんか。


講師は、前回の「アニメ新人オリエンテーション」に続いて、ふくだのりゆき氏。


「背景原図のパースに乗っていないキャラクター」や「パースの知識はありそうだけど絵に反映されていないレイアウト」などを日々現場で目の当たりにして、アニメーターを目指す学生さんや業界入りたての新人さんに、是非ともパースを身につけてほしいとのこと。


今回の講座では、ガシガシ絵を描いて自分の弱点を洗い出してもらいます。


「実践講座」ですので筆記道具(鉛筆、消しゴム、定規)は必ず持参してください。


講座後には交流会も予定しています。


新人アニメーターや業界を目指す学生さん向けの内容ですが、アニメーションの制作に興味のある一般の方の参加も歓迎します。


受講希望者は、応募フォームからお申し込みください。

申込期限は11/5 22:00までです。

定員に達した場合はキャンセル待ちとなる場合があります。

また、下記の「コロナ対策についての取り組みとお願い」を必ずお読みください。



⬇️応募フォームはこちら⬇️

http://tram-net.sakura.ne.jp/anilec/202211/entry.php




概要:


『第1回 ふくだのりゆきの実践パース講座』


○日時/令和4年11月6日(日) 16時45分~20時00分終了予定

(受付開始は16:15、本講座終了後参加自由の交流会有り)


○場所/阿佐ヶ谷地域区民センター 第4・5集会室

166-0001 東京都杉並区阿佐谷北1丁目1番1号

(下記の地図をご参照ください)


○受講料/1,000円


〇持ってくるもの/筆記用具(鉛筆、消しゴム、定規)















講師 ふくだのりゆき氏 


【経歴】

1985年 埼玉県草加東高等学校 卒業

1987年 千代田工科芸術専門学校 アニメーション科 卒業

同年  スタジオZ5 入社

1991年 独立してフリーとなる

    アニメーションスタジオ あさどや 所属

2012年 スタジオ あなろぐ 設立


【参加作品】

2000年 『陽だまりの樹』(TV) マッドハウス 作画監督

2000年 『はじめの一歩』(TV) マッドハウス 作画監督

2002年 『ドラゴンドライブ』(TV) マッドハウス/マトリックス 総作画監督

2002年 『花田少年史』(TV) マッドハウス 作画監督

2003年 『はじめの一歩 間柴vs木村 死刑執行』(OVA) 総作画監督

2004年 『天上天下』(TV) マッドハウス 総作画監督

2006年 『夢使い』(TV) マッドハウス 総作画監督

2007年 『爆丸 バトルブローラーズ』(TV) トムス/グループタック 総作画監督

2009年 『聖闘士星矢 The Lost Canvas 冥王神話』(OVA) 作画監督

2010年 「名探偵コナン 怪盗キッドスペシャル』(TV) 作画監督

2013年 『ルパン三世vs名探偵コナン The Movie』(劇場版) 作画監督

2016年 『D.Gray-man HALLOW』(TV) 作画監督


!必ずお読みください!

コロナ感染対策についての取り組みとお願い


・当日、体調がすぐれない場合は参加をご遠慮ください。

・マスクの着用を必ずお願いします。

・ご入場の際に、体温の計測と手指のアルコール消毒を実施しますので、ご協力をお願いします。

・講座終了後、4日以内にコロナを発症された場合はanilec.info@gmail.comへ連絡をおねがいします。

・当イベントにてコロナ感染が発生し、受講者が何らかの損害を被っても受講者の感染に対する責任を主催者が負うことはできません。同様に、主催者は感染者に対し、感染したことに対するいかなる責任の追及も行いません。



【再掲載】 神志那弘志の実践パース講座~初級編~ (WebVer.)

 2015621日に開催された『第2 神志那弘志の実践パース講座』の際、事前に受講者に予習を促す意味で掲載した『神志那弘志の実践パース講座 ~初級編~』を再掲載いたします。


これからアニメーターを目指したい、本格的に絵を描く練習をしたい、という方は是非一読してみてください。




パースは「知識」です。

知っていればどんな物でも正確に描けるようになりますし、知らないといつまで経っても漠然とした絵しか描けません。


英語で「perspective(パースペクティブ)」と言われるパースは「線遠近法」「透視図法」とも言い、遠近感を表現する絵の技法のひとつです。




周りの黒枠はフレームだと思ってください。


1の、中央に引かれた横線は「アイ・レベル=E.LEye Level)」です。

これはカメラの高さを示すものであり、地面に垂直にカメラが立っていた場合の水平線(地平線)のラインでもあります。


中央の点「消失点=V.PVanishing Point)」から斜め下に伸びている2本の線を道だと思って見てください。

道が消失点(V.P)に向かって収束しています。


このように、遠くにいくほど対象物を小さく(狭く)描くことで、遠近感を表現するのが「パース」です。





図2は二つの直方体が置かれている状態です。


パースは厳密に言えば、全て「三点透視」で描かれるべきですが、カメラの画角や対象物のサイズ、対象物との距離などにより「二点透視」で描く場合も多いです。

特に、アニメーションの現場では「二点透視」で描かれる場合が多いと思います。


左の直方体Aは「二点透視」で描かれています。

直方体Aの左側の面はV.P1へ、右側の面はV.P2に向かって収束していきます。

右の直方体Bは「一点透視」で描かれています。

右側の面がカメラに正対しており、その消失点がカメラの真横に位置することになるため、上下の線を平行に描いてもおかしくない、という解釈です。

左の面はカメラの向きと平行に伸びていくため、「フレーム中央の消失点(V.P)=カメラの消失点」に向かって収束いくことになります。


ただし、「一点透視の絵」は対象がカメラと正対しているという、特殊なケースだと思ってください。

基本はあくまでも「二点透視」または「三点透視」です。


また、カメラの高さであるE.Lはその画を構成する高さの基準となります。

直方体ABが地面に置かれていた場合、E.L部分が同じ高さですので、直方体Aに比べてBはかなり大きいことが見た目で分かります。




図3が「三点透視」です。


左右の面がそれぞれ水平に、E.L上のV.P1V.P2へ収束していますが、さらに上方のV.P3に向かっても収束しています。


高層ビルなどを見上げた時の事を想像してみてください。

実際には、上方の小さなフレームのような画になるケースが多いです。

広角のレンズで捉えるとこのような画もあり得ます。

ただ、三つの消失点(V.P)が全てフレームに収まることは、そうそうないと思いますが。




「三点透視」の絵を見て分かるように、必ずしも消失点(V.P)がE.L上にあるとは限りません。


4のように、E.L上に消失点(V.P)を持たない立体もあり得ます。


「消失点はアイ・レベル(水平線)上に存在する」というのは、初心者が陥りやすい思い込みです。

画面内に存在する物それぞれに、無数の消失点(V.P)があるということです。




『実践パース講座 ~初級編~』は以上です。




11月6日に開催される『ふくだのりゆきの実践パース講座』では、アニメーションの制作現場でも役に立つ、さらに踏み込んだ内容で講義が行われる予定です。


2022年7月27日水曜日

あにれくのあぶく:ヤマト 2022年7月27日

あっと言う間に夏になり汗ばむ身体と戦っております。
ご無沙汰してます、ヤマトです。

今回は「風と共に去りぬ」




「ローマの休日」は観ている人が多くてもこの作品は若い人には縁遠いかと、、

1960年代のアメリカ南部ジョージアが舞台、ある意味ツンデレの元となったのではないかと言うほどのスカーレットオハラの大暴走、人によっては良く思われないんじゃないかと、、
とは言え形にはまらないオハラの挫けない姿に当時観た人は心動かされたのではないのでしょうか。


4時間近くある長編でスカーレットオハラの半生を描いている今作、自分も最初観た時は一体いつまで描くんだと感じておりました。
また、多彩な構図と表現は今の作品作りに影響を与えるているかもと感じます。

現実で辛い時苦しい時に何があっても前に進む主人公を観ると励みになるかもしれません。

何かの機会に是非鑑賞されたら幸いです。


ではまた。

ヤマトナオミチ

『絵コンテを切る!!』目次

ども、博多です。

自分で読み返そうと思ったら、メチャクチャ読むの大変なことに気付いたので備忘録も兼ねてまとめておきます。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

2022年6月22日水曜日

あにれくのあぶく:ヤマト 2022年6月22日

随分ご無沙汰しています。

梅雨入りもして、徐々に汗ばむ日も増えてきました。

汗っかきの自分には辛い季節が近づいて来ております。


今回はみんな大好き「ローマの休日」





オードリー・ヘプバーン美しく、ローマに行ってみたくなりますね。

脚本のバランスやアパルトマンのデザインなど目を見張るものがあります。


とりかえばや物語、王子と乞食など視点が入れ替わるような話は沢山ありますが

やはり視点の変化による価値観の変化の物語はいつの時代にも楽しめる題材ですね。


実は自分が子供の頃、初めて観た時はアン王女の振る舞いに余り良い印象を持てていませんでした。

大人に見えたアン王女、国を左右する人物なのに余りに無責任に感じて、その頃の自分には国民はどう感じているのだと憤慨しておりました。


今となっては自分の若さ故の見識の狭さからくるものでしたが。


最近テレビでも放送しましたが、未見のかたは是非おすすめします。



ヤマトナオミチ


2022年4月9日土曜日

第一回『ふくだのりゆきのアニメ新人オリエンテーション』開催のお知らせ



こちらの講座は終了致しました。


前回の講座から2年半。

ついに、あにれくの講座が帰ってきます。


今回は初心に帰って、アニメーション業界に入りたての新人に向けたオリエンテーションです。アニメ業界の全てのセクションを対象としますので、作画、制作、撮影その他、自分のお仕事がアニメーションに関係あればどなたでもお越しください。

業界に入ってすぐに直面する、専門用語の知識や仕事の作法、必要な道具やちょっとした生活の知恵に至るまで、知っていたら必ず重宝する「基本中の基本」について解説していきます。


講師はこれまでに何度もアニメ業界向けの新人オリエンテーションを開催してきた実績のある、ふくだのりゆき氏。

この機会に、仕事場では聞きづらい事や聞いてもよく分からなかった事など、じっくり学んじゃいましょう。


講座後には交流会も予定しています。

これから苦楽を共にする、同期の仲間や知り合いが見つかるかも知れませんよ。


また、今回はアニメ業界の新人さん向けの講座ですが、今後業界を目指す学生さんやアニメの制作に興味のある一般の方の参加も大歓迎。

きっと実際の制作現場の雰囲気を感じていただけることでしょう。


受講希望者は、応募フォーム http://tram-net.sakura.ne.jp/anilec/202205/entry.php からお申し込みください。申込期限は4/30 21:00までです。定員に達した場合はキャンセル待ちとなる場合があります。また、下記の「コロナ対策についての取り組みとお願い」を必ずお読みください。



概要:


『第1回 ふくだのりゆきのアニメ新人オリエンテーション』


日時/令和451日(日) 1330分~1600分終了予定

(受付開始は13時、本講座終了後参加自由の交流会有り)


場所/阿佐ヶ谷地域区民センター 第45集会室

166-0001 東京都杉並区阿佐谷北1丁目11

(下記の地図をご参照ください)


受講料/1,000


〇持ってくるもの/筆記用具・マスク






講師 ふくだのりゆき氏 

【経歴】

1985年 埼玉県草加東高等学校 卒業

1987年 千代田工科芸術専門学校 アニメーション科 卒業

同年  スタジオZ5 入社

1991年 独立してフリーとなる

    アニメーションスタジオ あさどや 所属

2012年 スタジオ あなろぐ 設立


【参加作品】

2000年 『陽だまりの樹』(TV) マッドハウス 作画監督

2000年 『はじめの一歩』(TV) マッドハウス 作画監督

2002年 『ドラゴンドライブ』(TV) マッドハウス/マトリックス 総作画監督

2002年 『花田少年史』(TV) マッドハウス 作画監督

2003年 『はじめの一歩 間柴vs木村 死刑執行』(OVA) 総作画監督

2004年 『天上天下』(TV) マッドハウス 総作画監督

2006年 『夢使い』(TV) マッドハウス 総作画監督

2007年 『爆丸 バトルブローラーズ』(TV) トムス/グループタック 総作画監督

2009年 『聖闘士星矢 The Lost Canvas 冥王神話』(OVA) 作画監督

2010年 「名探偵コナン 怪盗キッドスペシャル』(TV) 作画監督

2013年 『ルパン三世vs名探偵コナン The Movie』(劇場版) 作画監督

2016年 『D.Gray-man HALLOW』(TV) 作画監督

2017年 『バキ』(TV) 作画監督
2018年 『TIME DRIVER 僕らが描いた未来』キャラクターデザイン 作画監督
2021年 『範馬刃牙』(Netflix) 作画監督
2021年 『SCARLET NEXUS』(TV) 作画監督


!必ずお読みください!

コロナ感染対策についての取り組みとお願い


・当日、体調がすぐれない場合は参加をご遠慮ください。

・マスクの着用を必ずお願いします。

・ご入場の際に、体温の計測と手指のアルコール消毒を実施しますので、ご協力をお願いします。

・講座終了後、4日以内にコロナを発症された場合はanilec.info@gmail.comへ連絡をおねがいします。

・当イベントにてコロナ感染が発生し、受講者が何らかの損害を被っても受講者の感染に対する責任を主催者が負うことはできません。同様に、主催者は感染者に対し、感染したことに対するいかなる責任の追及も行いません。

2022年3月21日月曜日

『絵コンテを切る!!』第19回(終)

ども、博多です。


いよいよ、この講座も最終回です。


兎にも角にも、商業アニメの世界で長らく絵コンテマンとして飯を食っていくためには、「スケジュールを守り」「現場に迷惑をかけない」ことが必須です。

独りよがりな仕事を続けていると、徐々に、目に見えて依頼が来なくなります。

多分。


……経験した事ないのでね(軽い自慢)。



【基本中の基本】として、アニメーション制作は集団作業です。


自分が切った絵コンテを、現場で何十人もの人が見ながらフィルムを作っていくことになります。

その現場で「何が描いてあんの?」「何が言いたいの、コレ?」みたいな絵コンテは、使えないコンテということになります。


「切っている自分だけ分かっていればいいんだ。黙ってこの通り作ってくれたら素晴らしいフィルムになるから。フィルムになった時に見れば分かるから」的な発想で描き飛ばしたコンテは、絶っっっっっっっ対にちゃんとしたフィルムにはなりません。

なりゃしません。

なるわけがない。

各部署、作業者一人一人の情熱や想いが込められていき、フィルムのテンションは上がっていくものですから。



私は演出処理もやっていますが、いつも心掛けているのは、関わった全てのスタッフに「参加できて良かった」と思ってもらえるようなフィルム作りを目指す、ということです。

関わったことを後悔させないフィルム作りを目指すということです。

なんなら、後で自慢して欲しいくらいの。


……まあ、そんなフィルム、まだ作れた事ないんですけどね。


とはいえ、

誰でも、やっていて、やり終えて、気持ちのいい仕事をしたいという想いはあるはずです。

そして、スタッフがそう思えるフィルムは絶対に面白いに決まっていますし、その想いは視聴者にも届くはずです。



閑話休題。


絵コンテはフィルムの屋台骨です。

つまらない絵コンテから面白いフィルムは出来ません。

そして、面白い絵コンテはスタッフの熱量を上げる最初のキッカケになります(それ以前に、シナリオが面白いことも大事ですが)。

フィルムのクオリティを左右するのも絵コンテだということを忘れずに。

それだけ重要な仕事を任されている、という自覚を持って絵コンテを切っていきましょう。


慣れてくると、こんなに楽しいい仕事はありませんよ。




さてさて、

これまで絵コンテを切る前の準備、切っている時の心構えをいろいろと説いてきましたが、最後の最後に一番大事な事を言っておきたい。

この気持ちがなかったら、絵コンテ切っちゃダメとまで敢えて言い切ってしまいましょう。


それは、


世界一素晴らしい、メチャクチャ面白い、自分の代表作となる、絵コンテを切る!



これに尽きます。



……ハイ、そこ、目が点になってますよ!



これは冗談も何でもなく、本気でそう思って絵コンテを切って欲しい。


そして、

出来上がって納品する時には自信満々に「どうだ、このコンテを見て驚きやがれい! 修正出来るもんならやってみろってんだい!」くらいの気持ちを持っていて欲しい。


私は常にそんな気持ちで絵コンテを切り、納品しています。

「やべえ、日本アニメの歴史を変えちまった!」

「これが放送されたら、次の日から話題沸騰だろうな!」

「やれやれ、周りが騒がしくなるぜ」

などと。



……ええ、ええ。

もちろん、分かっていますとも。

これは錯覚だし、自惚れだし、完全に「井の中の蛙」だってことは。



でもね、

そういう気持ちで納品しないと失礼じゃないかと思うんです。


自分は今現在、この絵コンテが最適解であり、一番面白いものであり、監督や現場が必要としているものだと思っているからこそ納品できるのです。

逆に言えば、面白いとも思えない、不完全なものを納品できるわけないじゃないですか。


自己陶酔、錯覚でもいい。

まずは自分が一番面白いと思う絵コンテを切ることが最重要です。


生み出した自分が面白くないのに、他人が面白いと思うわけないじゃないですか。

1ヶ月なり、七転八倒しながら悩み抜いて生み出す絵コンテがつまんなかったら、それはもう悲劇ですよ。



だから、

自分が面白いと思うことについては諦めちゃいけない。

妥協しちゃいけない。

面白いと思える表現まで辿り着かなきゃいけない。




自分が愛せる絵コンテを切ってください。





……以上、『絵コンテを切る!』でした。


長らくお付き合いいただきまして、ありがとうございます。




では、また。




博多


2022年3月11日金曜日

『絵コンテを切る!!』第18回

 ども、博多です。


さらに、絵コンテをカキカキしながら心掛けておきたいことの続きです。


基本的に、映像を作る時には「無駄なカット」を極力排除していきます。


それは予算的なことでもあるし、尺的なことでもあります。

商業アニメの宿命として、決められた尺内に収め、無駄な予算を掛けずに、スケジュール内にキチンとフィルムを納品しなければならない。

そのためには、1カットたりとも「無駄なカット」を作るわけにはいかない。


だからといって、

脚本の文章をそのまま絵に起こせばいいかというとそういうわけでもない。


ト書きには書かれてない脚本家の意図を汲み取って、キャラクターの演技や間、空気感をちゃんと見せないといけません。


そして、初めの頃は、

それらを全部ブチ込んで絵コンテを切っていくと「必ず」とんでもなくオーバーします。

尺もカット数も。

これはほぼ間違いなくそうなります。

ヒドいと300カット想定のシナリオで500カットとか上げてきちゃいます。


そんでもって、切っている本人曰く、「全て必要なカットです」。


……本当にそうでしょうか?



コンテを切っている時は夢中で気づかない事が多いのですが、一度冷静になって「なぜそのカットはそうなのか?」と自分に問い掛けてみましょう。

「そのカットは何を表現したいの?」「そうじゃないといけない理由は?」と。


例えば、キャラクター。

なぜ、この時間帯にそのキャラ(たち)にカメラを向けるのか。

なぜ、その画角じゃないといけないのか。

なぜ、そんな表情なのか。


例えば、カメラアングル。

なぜ、俯瞰(アオリ)でなければいけないのか。

なぜ、PANさせるのか。

なぜ、TUTB)が必要なのか。


例えば、背景。

なぜ、このタイミングでそこを見せる必要があるのか。

なぜ、その尺で見せる必要があるのか。


理想を言えば、全カットに明確な理由があってそれを説明出来なければいけない。


ま、300カットもあったら、都合で尺を埋めたり、シーンの間を繋いだり、カットとカットの間にクッション的に入れるカットもあったりするので、何カットかは「?」のカットもあったりしますけど。


とはいえ、

そのカットの目的は明確でなければいけません。


すると、あら不思議。

今まで「必要なカット」だと思っていたカットが、「蛇足カット」や「雰囲気だけのカット」に早変わりしちゃいます。


逆に言うと、

「一見、必要なカット」でも本当に必要かどうかを疑って掛かり、「絶対に外せない必要なカット」としてどれだけ絞り込めるか、が肝要なのです。

監督チェックやカッティング時に、簡単に「欠番」をバンバン出されるようなコンテは、まだまだ推敲が足りないということです。



絵コンテをカキカキしながら常に心掛けておきたいこと。

それは「今、何を目的にしたカットを作っているのか」。

超大事。



そして次回、やっとこさ最終回。

……まとめます。



では、また。



博多