2025年4月7日月曜日

3/23(日)開催  絵コンテ講座 アニメ界で生き残る為の『ライフハック』のご提案 特別講師 西田正義氏 アフターレポート

 

 


 3月というのにまだまだ寒さの残る日曜の午後、今回はテレビアニメーションのコンテにおいての経験豊富な西田正義監督をお招きするということで、いろいろな現場でアニメ演出に携わる皆様にお集まり頂きました。会場がいつもと違うということで戸惑いはありつつ欠席もあまりないまま始めることが出来ました。

司会による簡単な説明の後、西田正義氏のお話が始まりました。


まずは仕事の合間に描いた、千と千尋の原画本や当時売れていた人の絵を愚直に模写したノートとご自身のコンテを皆さんに回していただきました。

安い労働力と厳しいスケジュールと殺伐とした人間関係というのは40年前と変わっていないとのこと。
氏は最初動画マンでタツノコ研究所に入られましたが、20時間働いて7万円だったことなど当時の状況を振りかえりお話していただきました。

昔の映画の名作を見ると画面構成が、今のアニメとあまり変わらない事。

自分たちは歯車であり、限られた予算と人員の中でそれを完成させるように職務を全うする事。

一番早く演出になるにはコンテ演出のいないスタジオに行って一喜一憂すること。
制作の過程でひどい状況になったとしてもその状況はを自分のせいであり制作を責めないこと。

監督ってなにをするの?演出って何をするの?
自分なりにまとめて頂いて、まとめられないなら本を読んで盗んで箇条書きにしてそれを頭に入れて、空でそれで言えるようになれば、それを含めて自分をマネタイズしていく。

 

 

 
最低限、売れている方の名前とかを出せるようにしておき、私なりの分析はこうですよと言えるくらいにしておくとやりやすいそれが分からない時は過去の監督の分析を見てメモしておいて頭に覚えておく。

あくまでも社会人として相手を重んじる。

本を読み、メモして暗記して必要な場所で使う。これに尽きると。

食べ物はちゃんとしたものを食べる事、睡眠はしっかり取ること、運動は適度に。氏は昔コンテを描いていたスタジオの所までの36キロを自転車で通勤されていたそうです。


自分自身の恥をバージョンアップしてどの作品にも対応できるようにする。

自分なりに自分のプレゼンをいつでも出来るよう準備しておくこと

等のお話をして頂きました





その後、実際のコンテを描くときの注意点も話して頂きました。

映像でもって物語をどう語らせることが出来るか自分なりの創意をぶち込むことが出来る。それが映像の見せ方であると。


時間いっぱいまで講義をやったあと質疑応答に入りました。現役の方ばかりなので具体的な議論が多く展開されていました。

講座終了後は飲み会の会場へ移動し、各々で交流を楽しんでおられました。


今回はコンテ講座ではありますが、合わせてアニメ業界で生き残る為にはどうしたらいいかを実践的にご自身の体験を踏まえて、ご説明頂きました。

特別講師の西田正義様、およびご来場の皆様のおかげで有意義な講座を開催できてとてもうれしく思います。
皆様ご来場ありがとうございました。今後もAnilecはこのような講座を開催していきますのでこれからもよろしくお願い致します。