2014年10月20日月曜日

第1回 神志那弘志の実践パース講座 アフターレポート

10月12日(日)に「あにれく講座」の第2弾として「第1回 神志那弘志の実践パース講座」が行われました。
6月の「奥田誠治の絵コンテ講座」から4ヶ月ぶりの開催です。
雲が厚く、あいにく快晴とはなりませんでしたが、雨も降らず過ごしやすい秋の一日でした。


会場は前回と同じ東京工芸大学中野キャンパス2号館。
受付開始時間から受講者が来場し始め、大きなトラブルもなく席が埋まっていきました。

事前に筆記用具と30cm定規を持参していただくよう、告知はしていましたが一応、忘れた方のため
にも予備の筆記用具を多めに準備。
……ですが、杞憂でした。
予備品はほとんど使われることなく、皆が着席していきます。







受講者の、今回の講座への期待と意気込みを感じました。
定刻を待って、講師である神志那弘志氏が登壇し、いざ開講。
まずはパースを理解するにあたっての用語の確認から。「確認」と書いたのは、今回の講座があくまでも業界人向けの実践的な内容で、かつ普段から絵を描いている人を対象にしているからです。








受講者のほとんどが知っているであろう用語(消失点、アイレベルなど)について、それぞれ共通認識が間違っていないかを確かめていきました。
一通り用語の確認が行われてからは「実践編」が始まりました。
「6畳間に対峙した2人の人物」などの例題が出され、配布したレイアウト用紙に、フレームに決め込んだ絵を描いてもらいます。
講座の大半の時間を割いた「実践編」では、神志那氏も解説を交えながらプロジェクタに実際に描いてみせるなどして、丁寧なレクチャを行っていきました。




今回の講座の大きな狙いは、現場で活躍するアニメーターに実際に絵を描いてもらい、自分のどこが間違っているのか、認識にズレがあるのかを確認してもらうことです。
受講者は皆、黙々と鉛筆を走らせ、自分の問題点を洗い出そうと、真剣に例題に取り組んでいました。









最終問題がかなりハイレベル(建物の2階から見下ろしている人ナメの1階の人物)だったせいもあり、「実践編」はひとつ課題を残した感じで終了の時間になってしまいました。
神志那氏曰く、「次は必ず、この続きをやります」とのこと。
次回はさらに突っ込んだ内容の講座になることを約束して、閉講となりました。
併せて、来年2月頃に「第5回 奥田誠治の絵コンテ講座」の開催も告知されました。






閉講後は、お菓子や飲み物を用意して、親睦会の時間が設けられました。
今回の受講者の大半がアニメーション業界の方ということもあり、業界話に花が咲き、親交を深める一助になれたのかもしれません。
その脇では、神志那氏が講義中に質問出来なかった受講者に対して、「実践編」で実際に描いた絵を添削しながら個別に指導していました。
閉館ギリギリまで粘って、熱心に指導を受ける受講者の姿が印象的でした。






「実践パース講座」ということでかなり対象を絞った講座でしたが、蓋を開けてみれば、受講者88名もの規模の大きな講座となりました。
それだけ実践的な講座の需要があるということだと思います。
今後、あにれく講座を開いていく上で、非常に有意義な講座となりました。
今回受講していただいた皆様には、改めて関係者一同より御礼を申し上げます。


ありがとうございます。