2016年3月5日土曜日

あにれくのあぶく:古墳・遺跡の楽しみ方 その2(五色塚古墳) 前渋

前渋です!

古墳・遺跡の楽しみ方 第2回は、第1回の神功皇后の話を掘り下げていこうかと思います。

古墳と言えば、近畿では古市古墳群、百舌鳥古墳群ですし、九州だと宮崎の西都原古墳群ですが、私が一番好きな古墳は実はそれらにはありません。

私が一番好きな古墳は、兵庫県神戸市の垂水区にある、「五色塚古墳」です。

(五色塚古墳 前方部側から 2015年11月撮影)



この写真を見ても、その巨大さがわかると思いますが、五色塚古墳が何よりも素晴らしいのは、中に入れること!

(前方部上から観た後円部 2015年11月撮影)

このように、中に入って見学することが可能です。

写真からわかる通り、五色塚古墳は埴輪の模型が並べられていたり、葺石の状態が復元されていたりして、古墳の雰囲気を十分に感じることができるとても素晴らしい場所です。

また、五色塚古墳は元々高台にあり、海側に開けてとても眺めが良くなっています。

(前方部上から観た明石海峡 2015年11月撮影)

そのため、このように明石海峡を一望し、淡路島を望むこともできます。
「淡路島」というと、古代史においてはこれまた重要な地で、五色塚古墳からの眺めを初めて体験した際には、
「まるで淡路島を監視してるようだ」
と思ったものです。

そんな五色塚古墳

安彦良和さんの漫画『天の血脈』に登場します。
その1では、応神天皇を中心として神功皇后の話等を書きましたが、応神天皇の腹違いの兄弟、忍熊王、麛坂王が神功皇后、応神天皇を迎え撃った場所が、まさにこの五色塚古墳であるという形で描かれています。

また、「淡路島を監視でもしているようだ」というのが私の感想でしたが、天の血脈では、明石海峡を航海して畿内に戻る神功皇后、応神天皇を見張るための陣という形で描写されています。

初めて五色塚古墳を訪れた時は天の血脈は未読だったのですが、その後天の血脈を読んで「また行きたい!」と思い、二度目に訪れた時に撮ったのがこれらの写真です。

単純に五色塚古墳の威容や明石海峡の長めを楽しむも良し、
天の血脈を片手に、「この場所で、千数百年前にあんなことやこんなことが繰り広げられたんだなぁ(-_- )シミジミ」と想いを馳せるも良し、
埴輪や葺石の復元度に感動するも良し、

私が一番好きな古墳である五色塚古墳、是非一度見てみて下さい。