2022年2月7日月曜日

『絵コンテを切る!!』第17回

 ども、博多です。


絵コンテをカキカキしながら心掛けておきたいこと、の続きです。



前回の「絵を描き込みすぎない」を踏まえた上で、今度は「必要な情報を書き漏らさない」。

ここであえて「書き漏らさない」と書いたのには理由があります。


カットに必要な情報には「絵」以外にも「文字情報」があるからです。



例えば、セリフ。

誰が言っているのか、なんと言っているのか、そのセリフはきちんとカットの中に収まるのか。


例えば、撮影指示。

フィックスなのか、TU、TBなのか、PANするならその方向はどっちか、Followするのか、OL、FI、FO、フィルタはかかってないか。


例えば、アクション。

即コンテ撮レベルで絵を描かない場合、複雑なアクションを文字で補足する必要はないか。


もちろん、

アクションについてはなるべく絵を入れてあげた方がよいと思いますが、方向が分かりづらい場合は矢印などでどっちに動いて欲しいか、指示することも必要です。



絵コンテから後の部署……演出、原画、背景、色彩設計などは、シナリオを直接読む機会があまりありません。

例えば、そのシーンが「朝なのか、夜なのか、外の光の影響を受けない室内なのか」などの情報は絵コンテから拾います。

最低限の情報、「時間帯、場所、キャラクターの名前」はしっかり書いておきましょう。

さらに、アフレコ台本も基本的に絵コンテを元に作成されますので、セリフの書き漏らしや書き間違いはそのまま反映されてしまいます。


もし、キャラ名を書き忘れたりした場合でも分かるように、そのキャラが誰だか分かる程度には描いておきましょう。


絵の上手い下手関係なく、そのキャラが誰であるか分かるような絵は描かなければいけません。

よく「あの人のコンテはマルチョンだからなあ」とか言われる人を見かけるかもしれませんが、それはキャラの描き分けが出来た上でのことですので誤解なきよう。

出来てなかったら、まず現場に降りてきません(笑)。



もう少し続きます。


では、また。




博多