2025年9月9日火曜日

20250831「アニメーターの為のデジタル負荷軽減講座」アフターレポート


夏も終わりに近いというのに猛暑の中、今回は練馬駅にごく近いcoconeri内の区民・産業プラザで初めての開催となりました。  メンバーも会場の広さと快適さに驚きつつ、施設の確認やAV機器の設定など準備に入りました。  酷暑にもかかわらず、開始時間になると参加申し込みのほとんどの方にお越しいただき、最初に司会より案内があった後、順調に講義が始まりました。  

 最初に講師より、アニメ制作現場ではデジタルツールの活用が進められているにも関わらず、その習得やハード、ソフトのツールの用意は個々の作業者に任されており、やり辛さを感じながらの作業を強いられている方が多いのではないか、という問題点に現場で指導しながら気づき、この度の講座を企画したとお話がありました。   

 その後は、現場でよく見られる設定の見落としや、視認性を高めて効率を上げるワークスペースのカスタマイズ、インターフェイスの調整、自作オートアクション作成のすすめ、使える機能の紹介、またハード面でも左手デバイスの使用例や動作を重くしないためにレイヤーをなるべく少なくする、タイムラインパレットを再生時は消すなど第一線のアニメーターならではのネットで検索しても出て来煩い、非常にニッチで貴重な情報と、それによる工夫が説明されました。   

   また、後半ではこの講座のために描かれたエフェクトのカットでタイムラインをどう活用するか、デジタルタイムシートの使用法の実演がなされました。その中で、自作タイムコードの作り方、またそのカットとデジタルタイムシートとを連動させ、表示されているセルとシート上の位置をシンクロして表示させる方法が紹介されました。文字で書くと難しそうですが、基本機能を使って誰でも出来る方法で、セル重ねが多く原画枚数の多いカットで間違いのないシートを書くのに大変役立ちそうな方法でした。  

その後、質疑応答と、ご参加の方のご提案によりお集まりのみなさまの使用機材などについての意見交換も行われました。積極的にご参加くださったみなさまに感謝申し上げます。    

 

技術的な話が長時間続き、受講者のみなさまはかなりお疲れになるかと思いましたが、最後までご清聴頂き誠にありがとうございました。   

 

初めての会場において、普段人前でお話しする経験の浅い現場のアニメーターによる解説で、途中聞き取り辛い部分もあったとのことで、ご不便をお掛けした点もあり誠に申し訳ございませんでした。それでもお集まりいただいたみなさまには最後まで熱心にご参加下さり、本当にありがとうございます。今回至らなかった点につきましては改善して参りますので、今後ともAniLecの活動をよろしくお願い申し上げます。 (文責:大石美絵)