2026年4月12日日曜日

『第5回 ふくだのりゆきのアニメ新人オリエンテーション』

 


今年も新年度の幕が開けました。アニメーション業界で働き始めた新人のみなさま、ようこそいらっしゃいました。
仕事に慣れるまでは苦労することもあるかと思います。そんなみなさまをサポートするべく、あにれくでは恒例となりました新人さんに向けたオリエンテーションを開催します。

講義内容は作画(アニメーター)中心としたものになりますが、基本用語やワークフローを説明いたしますので制作の新人さんもご興味があればぜひご参加ください。

業界に入ってすぐに直面する、専門用語の知識や仕事の作法、必要な道具や制作のワークフローに至るまで、知っていたら必ず重宝する「基本中の基本」について解説いたします。

講師はこれまでに何度もアニメ業界向けの新人オリエンテーションを開催してきた実績のある、ふくだのりゆき氏。
この機会に、仕事場では聞きづらい事や聞いてもよく分からなかった事など、じっくり学んじゃいましょう。

また、今回は参加登録時にご質問を募集しております。作画、演出、制作など各工程のベテランのスタッフでもあるAniLecメンバーがそれぞれの知見を活かして回答いたしますので、申込フォームから仕事で感じた疑問をお気軽にお尋ねください。

講座後には交流会も予定しています。他のスタジオの方と情報交換するもよし、アニレクスタッフに疑問や相談、仕事のやり方や経験談など聞くもよし。入ってみるとわかりますが、案外同業他社で同じ仕事をしている人と出会う機会は少ないので、ぜひ交流会をご活用ください。

受講希望者は、応募フォームからお申し込みください。申込期限は5/30 21:00迄にな
っております。また、下記の「感染症対策についての取り組みとお願い」を必ずお読み
ください。


📌応募フォームはこちらから✒️ 
 

概要:
『第5回 ふくだのりゆきのアニメ新人オリエンテーション』
○日時/令和8年5月31日(日) 16:00~19:40終了予定

(受付開始は15:30、本講座終了後参加自由の交流会有り
○受講料/1,000円
○場所/阿佐谷地域区民センター 第4・5集会室
166-0001東京都杉並区阿佐谷北1丁目1番1号

(下記の地図をご参照ください)

  



〇持ってくるもの/筆記用具(マスク・名刺のご持参を推奨いたします)

※参加登録についてのご注意※
当日受付時の混乱を避けるため、参加をご希望の方は必ず応募フォームから申し込
みを頂き、受付完了メールがAniLecから届いたことを確認お願いします。また、受付
完了メールは当日まで保管してください。参加登録が確認できない場合は当日お越し
頂いても入場できません。
受付完了メールが届いていないようでしたら、迷惑メールフォルダ等の受信フォルダ
以外も確認して頂いてからお問い合わせください。

AniLecはボランティアのスタッフで運営しております。
円滑な開催に向けて、どうかみなさまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

講師 ふくだのりゆき氏【経歴】
1985年 埼玉県草加東高等学校 卒業
1987年 千代田工科芸術専門学校 アニメーション科 卒業
同年  スタジオZ5 入社
1991年 独立してフリーとなる
アニメーションスタジオ あさどや 所属
2012年 スタジオ あなろぐ 設立
【参加作品】
2000年 『陽だまりの樹』(TV) マッドハウス 作画監督
2000年 『はじめの一歩』(TV) マッドハウス 作画監督
2002年 『ドラゴンドライブ』(TV) マッドハウス/マトリックス 総作画監督
2002年 『花田少年史』(TV) マッドハウス 作画監督

2003年 『はじめの一歩 間柴vs木村 死刑執行』(OVA) 総作画監督
2004年 『天上天下』(TV) マッドハウス 総作画監督
2006年 『夢使い』(TV) マッドハウス 総作画監督
2007年 『爆丸 バトルブローラーズ』(TV) トムス/グループタック 総作画監督
2009年 『聖闘士星矢 The Lost Canvas 冥王神話』(OVA) 作画監督
2010年 「名探偵コナン 怪盗キッドスペシャル』(TV) 作画監督
2013年 『ルパン三世vs名探偵コナン The Movie』(劇場版) 作画監督
2016年 『D.Gray-man HALLOW』(TV) 作画監督
2017年 『バキ』(TV) 作画監督
2018年 『TIME DRIVER 僕らが描いた未来』キャラクターデザイン 作画監督
2021年 『範馬刃牙』(Netflix) 作画監督
2021年 『SCARLET NEXUS』(TV) 作画監督
2024チキンタツタ「名探偵コナン 伝説の御馳走」篇(CM) 演出
2024ごはんチキンタツタ「名探偵コナン 黄昏の御馳走」篇(CM) 演出
2026~2027 刃牙道(Netflix・TV) 作画監督、総作画監督
2026 鎧真伝サムライトルーパー(TV) 原画、作画監督

 

!必ずお読みください!
感染症対策についての取り組みとお願い
・当日、体調がすぐれない場合は参加をご遠慮ください。
・咳やくしゃみがある場合、マスクの着用をお願いすることがございます。その際はス
タッフの指示に従っていただくようお願い申し上げます。
・講座終了後、4日以内にコロナを発症された場合はanilec.info@gmail.comへ連絡
をおねがいします。

2026年3月29日日曜日

『作画×演出の技術とロジック解説講座』アフターレポート


 天候も良い三連休の中日ではありましたが,今回も大勢の方にお集りいただき、みなさまのご協力のもと順調に受付も進み、司会の案内ののちに定刻通り講座を開始することができました。

 最初に導入として今回のゲスト講師、青木悠監督のプロフィールが紹介され、本編である『作画×演出の技術とロジック解説講座』が始まりました。




青木監督の作成された資料をプロジェクターに映しながら、まずは大まかに演出が担当する仕事の流れを示したのち、実践に当たって気を付けるべきことを詳細に解説して頂きました。
コンテ打ち、演打ち、色背打ちなど各段階での打ち合わせのポイントや注意点が挙げられ具体例を示しながらクオリティアップのために必要な事柄が説明されました。

 その後、ワークフローに沿ってカッティング、マーキング、ダビングの説明においても、なぜその作業や観点が重要なのかがロジカルに分かりやすく語られました。絵が間に合わないことで豊かな音響が付けられないなどの影響が出るため、作画担当者もワークフローを把握してほしいとの事でした。




その上で、「演出に求められる能力」というテーマに移行しました。
 筆者自身も経験上、こうしたことを個別に聞くことがあっても体系的に整理して語られたことは余りなく、大変興味深かったです。クオリティの管理から、予算やスケジュールへの目配り、視聴者及び原作との向き合い方などに、現場でいかに対応すべきか、大変貴重なお話を伺うことができました。監督が原作を真摯に読み込まれている点にも感銘を受けました。





続いて作画さんに知ってほしい演出がチェックしているポイント、というテーマに移行しました。
 最初に「作打ちで押さえるポイント」の解説が始まりました。まずは基本の4W1H、だれが、何を、いつ、どこで、どうやって。次にコンテに直接描かれていない情報の説明、具体的には物語の流れ、カットの演出意図、次にブック、セル重ねなどカットの構成が挙げられました。青木監督はコンテの説明をすべて録画し、アニメーターさんに配り、質問があれば受ける形式で打ち合わせの時間などを省いているそうです。




作打ちの後はLOチェックで演出が見るべきこと、です。作画側から見れば、気を付けなければならないポイントという事になります。シート・原図・ラフ原といった素材のチェックポイントが挙げられました。アニメーターも積極的に撮影指示を入れ、画面をコントロールしましょうとのことで、撮影指示の入れ方についても教えて頂きました。その後、演出が修正するかリテイクで戻すかの判断基準のお話になりました




こうした技術的な点を踏まえた上で、現場で求められる演出の能力をさらに掘り下げて論じられました。視聴者=お客さんに何をすれば喜んだり共感したりしてもらえるのか、ピンポイントでツボを狙うために必要なことが語られました。また、演出力を上げるためにおすすめのトレーニングもいくつか紹介して頂き、大変参考になりました。








最後にまとめとして、青木監督の演出論が語られました。第一にターゲットであるお客様が誰なのか把握すること、そのお客様を満足させるために文脈と刺激をコントロールすること、そのためには「インプット→認識→理解」のテンポを保つことが大切というお話でした。






 
講座本編を終了した時点で予定時間を越えてしまったため、一旦ご参加の皆様には自由に退出して頂くこととして、残った方と質疑応答を行いました。こちらも長時間の講義の後にも関わらず、青木監督もご参加の皆様も熱心に議論が続き、興味深いお話を伺うことができました。


全体として、現場の第一線でご活躍されている監督ならではの具体的かつ現実的な視点から見た、現在の制作環境を踏まえた上でいかにお客様の満足度を上げるかに焦点を当てつつ、具体例も沢山挙げながらの講義でした。大変濃厚な内容を長時間に渡り解説して頂き、その知識、経験の量と思索の深さに驚きました。解説も大変整理されてわかりやすく、素晴らしい講座だったと思います。青木悠監督、またお集まりいただいた皆様、本当にありがとうございました。今後ともアニレクの講座をよろしくお願いいたします。                                                                                                                                                                                                                                                                                        (文責 大石美絵 )