2015年3月6日金曜日

第5回 奥田誠治の絵コンテ講座 アフターレポート


2015年2月8日(日)15:00より、
杉並区立阿佐谷地域区民センターにて「奥田誠治の絵コンテ講座~君にも絵コンテは描ける~」が開催されました。


 国内有数のアニメ関係企業が集まる杉並区が、
地域の振興を目指して開催した
「杉並アニメ人材育成セミナー」内での開講。
朝10:30から多くの講座を受講された方や、
業界関係者、学生さん、他業種の方等、
様々な方が集まって下さいました。

 会場設営中。
アンケートやあにれく案内状を折り込み。
資料として「奥田誠治の絵コンテ講座用語集」
も準備しました。




講師・奥田誠治が登場後、簡単な自己紹介を行ないます。


 今回は多くの方に向けた形での講義のため、まず初めに「絵コンテを始める前に考えること」から教授しました。一般的に使用されているコンテ用紙の使い方も説明。

 その後、画面における上手・下手の存在にうつります。画面上の上手・下手に立つキャラクターと、それが持つ意味などを、図解を交えて説明しました。




 


フレーミング(画面に対するキャラクターの大きさ、フレーム内での構図)では、それぞれの基本的な名称を説明。合わせて、カメラワークの種類とその用語についても触れました。


 時間軸とシーン・カットについては、図を用いて、継続した時間軸から、どのようにシーンを選び、カットにわけるか等、絵コンテを描く際における基本に触れました。
 スクリーンとホワイトボードを駆使して、説明していきます。

 


イマジナリーライン(キャラクター同士の視線をつないだ架空の線)という、アニメにおいて重要なポイントは、しっかりと講義。多くのイラスト・図を使い、イマジナリーラインを越えないでカットを切り替えた場合と、越えて切り替えた場合の差を、明確にしました。
 

 







講義の後は、実践!
 受講者さんに、【課題】おとぎ話「うさぎとかめ」の絵コンテを描いていただきました。イソップ物語「うさぎとかめ」に取材した、うさぎとかめの間の競走(イソップ物語の後日談含む)を、物語の種類の制限無しで描きます。

 

初めて絵コンテ用紙に触れる方も多かった様子。しかし皆さん、真剣に絵コンテ用紙と向かい合い、物語を考え、カットとして描いていました。




考え込んでいる方には、現役でアニメに携わっているあにれくメンバー達が声をかけ、時にアドバイスし、時には共に悩みます。

 受講生の方の様子を見つつ、少しだけ課題時間を延長して、終了しました。
 課題提出後、一旦休憩。
 休憩の間に、あにれくメンバーが、提出された課題を確認。絵コンテの上手さだけでなく、発想の面白さや熱意を感じたものを選出しました。
 休憩後、選出された課題を、講師・奥田誠治が前で講評。実際の絵コンテをスクリーンに投影しながら、良い点・今一歩な点を指摘しました。

講評の後は、質疑応答。
「絵コンテを描いていて良かったこと」「業界であったこと」「今後デジタル化が進む現場について」「演出の流行・廃れ」……受講者の方からの、鋭く向学心に溢れた質問に、講師・奥田誠治が、一つ一つ丁寧に回答しました。
 
18:00を経過し、講座終了。受講生の方と挨拶を交し、名残を惜しみつつも、講座は終わりました。






 提出していただいた課題は、全て講評をさせていただきました。(匿名希望・サイト掲示不可の方等は除く)
 今回描いていただいた課題は、全てが創意工夫に溢れ、また、楽しんで描いていることが伝わってくる作品ばかりでした。講座に参加しようとする意思や、学ぼうとする姿勢が、作品をよりよくするだけで無く、唯一の輝きを与えていたのではないでしょうか。





1963年のテレビアニメ黎明期から、大きく変化した現在のアニメ業界ではありますが、対象が人間であることは変わりません。物語の考え方、切り取り方、描き方の根本は同じです。
 今後もあにれくでは、【パース講座】【絵コンテ講座】等、多くの講座を企画していく予定です。もし興味がありましたら、ご参加下さい。