2016年2月8日月曜日

神志那弘志の実践パーツ講座 第1回 手編 アフターレポート

2016年1月31日(日)に東京工芸大学中野キャンパス2号館にて
「神志那弘志の実践パーツ講座 第1回 手編」が行われました。

手にのみ焦点をあてるという一見マニアックな講座に、どれくらいの受講生が集まって下さるか、不安もありました。しかし、晴天とは言え、冬の寒い季節にもかかわらず、多くの方々が講座に足を運んで下さいました。いままでの講座に比べて、女性の割合が比較的高く、華やかな印象のある講座となりました。









最初に、あにれく代表 奥田誠治のご挨拶。「クリエイターの方々のお力になるべく、頑張ってまいりますので、これからのあにれくの活動にもご期待ください」と、述べさせていただきました。






講師 神志那氏が登壇します。簡単な自己紹介からはじまり、「ものをうまく描くことは、そのものをよく知ることである」「ミクロで考え、マクロで描く」という今回の講座の本質的な部分に触れました。


まずは、立方体を描くところからスタート。手・パーツから一度離れて、自分の頭のなかに、立体的な空間を作り、イメージ力を養うことが重要であることを学びます。


次は何も教わらない状態で、自分の手を描きます。果敢に難しいポーズに挑戦している方も多数あり、受講生の意欲の高さがうかがえました。こちらは、現在のご自身の状態や、講義後半に、受講したことによってどのように変化・成長したかを確認する土台と
なりました。





そしていよいよ、手についての講義がスタートします。配布した骨格解剖図のプリントを元に、骨の構造と手の形(外観)の関係性など、具体的な例をあげていき、その上で絵として表現するのに注意するべきポイントが解説されいきます。






時には講義に耳を傾け、時には自分の手とにらめっこしながら、手についての理解を深めていく受講者たち。瞬く間に1時間半が過ぎました。
手首についての解説を一区切りとして、休憩時間となりました。







(休憩時間)

休憩時間が開けた後。
様々な角度から、手を描く講義が行われました。
机についた手のひらを横から描くなど、意外と作画することが多い、しかしあえて誰かに聞くことは少ないポーズを、骨格・デッサンを確認しながら、教えていきます。
ものを握った時の手については、実際に神志那氏がポーズを取りながら、指の位置について確認しました。



受講者自身によるスケッチ練習。ポーズ指定はなく、自分の手を参考に作画するよう伝えられ、受講者達は一斉に取りかかりました。
神志那氏は真剣な様子の受講者達を見て回りながら、重要なポイントを伝えていきます。自分の手の「模写」をするのではなく、今回学んだ骨格や、指の関節の流れを意識すること。あえて難しい構図ではなく、絵としてかっこよく魅力的にすること。受講生の様子から、必要だと感じられた情報を、丁寧に伝えていきます。


受講者達は、当講座で学んだことを、自分自身の絵にフィードバックするように、真剣に描いていました。


(質疑応答)



講義で学び、考え、描く中で疑問に思った点を、受講生たちが次々に質問します。






親指の付き方、手首の筋の表現、指の股にある水かきのような部分(指間膜)の処理…解剖図の理解の仕方について質問された際には、神志那氏は「必要に駆られて」と、回答されました。






自分に描きたいものがあり、それについてより深く内面(今回は、手の構造・骨格)を学ぼうとする姿勢こそが、理解そのものを助けるのです。
多くの質問を受ける内に時間となり、今回の神志那弘志の実践パーツ講座 第1回 手編は大盛況の内に終了いたしました。

今回、骨格の基礎から手を学び直す講座を開催いたしました。今後は、最終的には全身の構造を掌握出来るように、さらに「他のパーツの講座(腕、肩、足等)」を進めつつ、その基礎をベースに「原画・イラストとして魅力的なポーズの講座」を開催する構想を練っています。


これからもあにれくは、アニメ・漫画・映像・ゲーム、その他様々な作品に携わる人々と共に成長し、より良い創作活動の為の活動を続けていきます。これからの活動にも、どうぞご期待下さい。