ども、博多です。
「OK」なコンテとはどんなコンテか。
私はシリーズの監督は未経験なので、あくまでも知り合いの監督の話などから推察するに、
シナリオの「核」を押さえつつ、キチンと「山場」があって、退屈じゃないコンテ
ではなかろうかと。
自分で言っててナンなんですが、文字で書くと簡単に見えるけど、切ろうと思うと途方に暮れるヤツですね。
まず、「退屈じゃないコンテ」が難しい。
退屈かどうかは個人の主観だし、見てる時の精神状態や環境にも因るし。
ま、正常な精神状態で、まともに作品を見ようとしてくれている人が退屈しない、と定義すれば、なんとなくクリアできそうではありますが……。
というか、問題はそこじゃなくて。
今回は「シナリオの「核」を押さえつつ」の部分です。
商業アニメのコンテはまず「シナリオありき」です。
シナリオがないとコンテは切れません。
過去に一度だけ、シナリオなしで原作マンガからいきなりコンテ切ったことありますけど(余談)。
受け取ったシナリオを絵コンテにするわけですが、コンテを書き出す前にどのくらい読み込んだかでコンテの出来不出来が大きく変わってきます。
当然ですが、がっちりシナリオを読み込んだ方が出来はよくなります。
シナリオをどう読み取るかで、コンテの方向性が変わったりもします。
私の「大師匠」である芦田豊雄は「シナリオを何回も繰り返し読んで、勝手に自分の中で映像が流れるようになるまで読め。そこまで来たら、その映像を絵コンテにしろ」と言いました。※
つまり、いちいちシナリオを読みながらでないと映像が浮かんで来ないうちは、まだ絵コンテを書き出す段階じゃないのだと。
なるほど。
そして、その言葉に従い、絵コンテを切り続けてきた結果が、今の私の立ち位置です。
……やっぱ、大師匠はスゴいなあ(崇拝)。
今後もちょくちょく、大師匠の教えが出てきます。お楽しみに。
ちなみに、私の絵コンテデビューはその大師匠が監督を務める作品だったんですが、残念ながらとある事情により日の目を見ませんでした。
めちゃくちゃ面白い作品になりそうだったのになあ! 残念!!
……で、
シナリオを読み込むことが大事って話。
次回に続きます。
では、また。
博多
※「大師匠」は芦田豊雄ですが、それ以外にも「お師匠様」は何人もいらっしゃいます。